スマブラ64の書

昔友人に向けてふざけて作ったものを供養します。

はじめに

この書は 1985 年ー 95 年生まれの人々であれば時間を捧げてプレイをした初代スマブラこと大乱闘スマッシュブラザーズについての技術を書き記したものである。私自身はかなりの時間をこのゲームに消耗費やし、「俺スマブラ強いよ」と豪語する自称地元最強プレーヤーを逆立ちしながら屠れるくらいには極めた。非常に親みやすい自称ファミリーゲームであるスマブラ 64 であるが、その奥深さは計り知れない。個人的な感覚であるが、説明書に書いてあるものはスマブラ 64 の全てのうち 0.3%程度であると思う。その深淵に少しでも足を踏み入れたいもの、強くなりたいもののために私が培った知識について記載したいと思う。ちなみに説明書に書いてあるようなことは書かない

基本の言葉

説明するにあたり、知っていて欲しい知識について以下の通りにまとめた。

フレーム(f)

基本的に時間の単位として使用される。60f で一秒であり、つまり 1f は 1/60 秒 ≒0.0167 秒。これは一秒間で 60 枚の画面が処理されることであり、ほとんどのゲームがそうである。3f は長いよ

発生

コントローラーのボタンを押してから画面上で技がでること。
・判定
 後述

基本の概念

このゲームはいかに相手の隙を狩るかというゲームである。そのために、相手にいかに隙の多い行動を取らせるか、相手に隙を取らせることが可能な自分に有利な状況を作り上げていくかというゲームである。理論的に相手の選択肢を潰すように、さながら詰み将棋のように考えていき、相手になすすべなくさせて殺す。戦略のハマった時の快感を楽しむゲームですよ

テクニック、技術

着地キャンセル

ほぼ全ての空中技において、技が発生している間に着地すると各々の技固有の着地モーションをとり、それは大きな隙となる(着地隙)。着地キャンセルはこの技固有の着地隙をゼロにすることができる。ちなみに 64 以外ではこの着地キャンセルはかなり少ない、またはなくなっている。着地から 11f 以内に z もしくは R ボタンを押すことでできる。これは練習するしかない。
ちなみにそもそも技固有の着地隙が存在しないものもある。
ピカチュウの空中上 A、ネスの空中上 A,空中下 A など。

着地隙

技固有の着地隙は着地キャンセルによって消去することができるが、そもそも通常の着地においても隙が存在している。通常の着地が 3f で急降下をして着地すると 6f の隙が生じる。

対空

空中にいる相手に技を合わせて撃墜すること

小ジャンプ

まずジャンプとは3 F のジャンプ準備モーションののちジャンプする。つまり、ジャンプには3 F の隙がある。その3 F 以内にジャンプボタンを離すと小ジャンプになる。
押し続ければ普通のジャンプ

スティック大ジャンプ

c ボタンでの通常ジャンプ、よりも大きく飛ぶことのできるスティック大ジャンプというのがある。スマッシュのようにスティックを上に弾くことで飛べる。普通の c ジャンプではキャプテンファルコんはプププランドの中央の高い台に乗ることはできないが、スティック大ジャンプなら乗れる。

着地狩り

着地隙を狩ること。最もスタンダードな攻撃の仕方。もしくはいかに相手にジャンプさせるか、着地するポイントを限定させるかなどの、着地狩りに持ってくための考え方

ガード

おなじみ Z ボタンで発生する丸いやつ。発生1 F。攻撃を受けるとガード硬直と呼ばれるガードを解除することのできない都合の悪い状態になる。この状態は相手に容易に投げという選択肢を取らせてしまうために、あまりいい状況ではない

緊急回避

ゼット+スティック横。3 F の前隙+無敵+あと隙
 無敵の時間はキャラによって違う。緊急回避はキャラ差がある。なんでやねん

ガーキャン

CP が超絶うまい技術。相手の攻撃をガードで受けると、攻撃のぶっ飛び方向にキャラが滑っていく。滑っていき台や崖から落ちると空中に放り出されるため、相手の攻撃を受けたことによるガード硬直をキャンセルして空中行動にすぐに移行できる。相手は攻撃のあと隙状態になっているため、反撃ができる。

めくり

ガードをめくって、ガーキャンさせない

ステップ

スティックを地上で横に一回弾いた時に一歩分走る動き。立ち止まったり引き返したり、ガードしたりなどの別行動に隙なく移行できる。

ガード台降り

慣性台降り

台上でステップ中にガードプラススティック下を入力することで、空中の最大加速度で空中状態に移行できる。これができるとゲームのスピード感が一気に増す・

判定

技には強さの上下関係が存在し、技と技がぶつかりあった時には一方のみ攻撃を喰らうこととなる。

その際、攻撃が成功する側の技を判定が強い技と表現する。ではどのようにして技の勝ち負けが決まるのであろうか。

左図はマリオが空中前 A(ドロップキック)をしている画像である。これがどのように処理されているか可視化したものが右図である。

スマブラ64ではキャラクターは立方体の組み合わせで設計されており、右図の黄色のポリゴン人形がそれぞれ左図のルイージとマリオを表現してる。黄色のポリゴンがマリオとルイージの肉体である。

一方右図のドロップキックをしてる足の部分には白線透明の立方体が足の部分に現れている。この白線透明の立方体が攻撃を表している部分であり、攻撃判定と表現する。

この攻撃判定部分が黄色のポリゴンに当たると攻撃を喰らうという状態になる。わかると思うがこの白線透明の攻撃判定がより大きい技が強い技であり、お互いが攻撃し、攻撃判定が重なりあい、先に相手の黄色肉体判定部分に当てることができた方が攻撃に勝利するというのが、スマブラの仕組みである。

判定

無敵

無敵というのは、当たりあり無敵とすり抜け無敵がある、すり抜け無敵の方が多く、緊急回避や一部の技はする抜け無敵になる。例えばネスのヘッドバットでは頭は無敵になり攻撃を喰らわないため、非常に強い。一方当たりあり無敵とは打撃音はするのだが攻撃を喰らわない状態であり、復活して降りてきた100 F 分や、サムスの空中上 B である。

キャラ

個人的キャラランキング 1.ピカチュウ 2.カービィ 3.キャプテンファルコン 4.フォックス 5.リンク 6.ネス 7.マリオ 8.プリン 9.サムス 10.ヨッシー 11.ルイージ 12.ドンキー

下の表のようなキャラ同士の相性を評価し、総合的に決める。下のはどこからか拾ってきたやつなので上記のランキングとは異なる。5が 5 分で、6が割と有利、7でかなり有利。

相性表

  1. ピカチュー
     不動の最強キャラ。界隈の有識者たちの意見でもここは動くことはない。そもそも尻尾が無敵(存在しないため、リンクの剣と同じ扱い)であるため、尻尾を用いた攻撃は判定がかなり強い。12キャラの屈指の空中移動速度。1f で発生し、無敵を持っている電光石火。吸い込むかのように距離の長く、投げキャラのドンキーと同じ強さの投げ。強判定の空中うしろ A。コンボ応用力。電光石火による復帰力。最強

  2. カービィ
     ディレクターの寵愛を存分に受けて生み出されたお手軽強キャラ。多段ジャンプを持っており、着地を狩られにくい。全般的に技の判定が強く、発生も早い。下図はカービィの地上上 A 攻撃であるが、攻撃判定はカービぃよりも大きく、台の上にいるルイージにも攻撃が当たる。
    透明な靴を履いていると思うしかない。

カービぃで強い行動
・空中 NA
 発生3 F で強判定、長持続の便利技。走っていってジャンプ NA してるだけで、DK とかは何も太刀打ちできなくなる。
・カービィている(地上上 A)
 三大チート技の一つ。発生4 F。リンクの剣にも勝てる最強判定を持つ。回転率も高く、連打しているだけでコンボになる。
・しゃがみ
 めっちゃ小さくなるため、サムスのマックスチャージショットやドンキーの投げ、キャプテンファルコンのエルボーなどの様々な技をノーリスクでかわすことができる。

karby

・サムス
 チャージショット

スクリューアタック
 数少ない当たりあり、発生1 F 無敵技である。1 − 3 F が当たりあり無敵。つまり、3 F 分を合わせることができれば負けることはない。

戦術

  • ここからラインという戦いを進める上で重要な考え方について説明する。
      相手と自身の間に図の赤線のように一方線を引き、自分側を自身の陣地、相手側を相手の陣地とする考え方である。このラインは刻々と変動するが、お互い自身側の陣地を自由に動くことができる。左図においてはニュートラルな状態であるため、マリオもルイージも相手に攻めることも、攻めてきた相手に対して引くことで攻撃を躱し、相手の攻撃後の隙をついて攻撃を差し返すという行動もできる。しかし、右図のようにルイージが崖に追い詰められた状況を想定する。この時ルイージは引く行動ができないため、マリオが台から降りながらドロップキックをしてきた時に引くことができず、ガードをするしかない。厳密には前に走ることもできるが、そこにはマリオが真下にドリルキックで降りてくるリスクが伴う。このように最も安全な選択肢である引いてかわすという行動ができない追い詰められた状態をラインが詰まっていると表現し、相手を押して行くことでラインを詰まらせ、安定な選択肢を潰す戦略をライン攻めという。
     ・ラインを詰めるために
     ・自分のキャラの強い技を繰り出せる状況を作る・
     ・相手に見えない技をちらつかせる・

ライン攻め

フレームによる考え方

  • 冒頭、このゲームでの行動において、時間をフレームで表現すると説明した。ほとんどの行動にはリスクが生じるため、自身が出そうとしてる技の性能を把握することは重要である。技や行動には、発生するまでの前隙 → 発生後に技が出ている間 → 技終了後の無防備な隙があり、全てを捉えて全体フレームと表現する。例えばサムスの横スマッシュを例にとり説明する。
    サムスの横スマッシュは発生 12F で全体硬直が 41F である。上シフトをするとダメージが 20%となり、これをガードしている相手に当てると9 f 有利となる。噛み砕くと9 f 分相手はガード硬直によりガードを解けず何もできないが、自分は自由に動ける状況が作れる。繰り返すがサムスの横スマッシュは発生12 F である。ここで横スマッシュの二回めを継続すると、相手に残される猶予 F は3 F である。サムスの横スマッシュに勝てる技で3 F で発生させられる地上技は存在しないため、ここでは逃げられる選択肢としては、ピカチュウの電光石火、サムスのスクリューアタックぐらいである。そのほかのキャラは緊急回避を入力しながら、間に合ってくれーと思うのだが、実は緊急回避には3 F の前隙が存在する。つまり無敵になって攻撃を買わせるのは4 F からである。9 F の猶予プラス3 F の緊急回避前隙により、サムスの横スマッシュ12 F はジャスト入力すればギリギリで間に合うため、攻撃が当たるのである。サムスは横スマッシュをガードさせると美味しい状況と考えることができる。
    このようにフレームを計算し、選択すべき行動を考えるという戦略がある。
    よくあるような状況に関しては改めてフレームで計算して考えると、なぜ攻撃を食らってしまうのか、なぜ攻撃を当てることができないのかなどの問題に対しての解決となることがある。
    また、人間はだいたい考えた反応をすることができるのは 20Ff 程度である。これを考慮した上で、絶対に対応できない状況や選択を判断する。例えばステップ投げなどの早い技は20 F 以内なので相手はかわすことができない、といった風に見えない攻撃を射し込むための判断材料となる

バグ

  • z 軸
     このゲーム無駄に凝っており、普通にプレイしていれば横、縦の二次元だが、z 軸の奥行きもしっかり設計されている。そのため、z 軸方向にキャラが動くような操作をすると、技をかわすことができたりする。例えばドンキーのうざいアピールはドンキーの上半身がこちら側に動くため、タイミングを合わせればフォックスのブラスター(NB)をかわすことができる。
    バグは腐る程あるよ

その他

なぜ64?
 各スマブラを比較すると、美麗なコンボを楽しむことができるのは64スマブラであると思う。DX も非常にバランスの良いゲームであり、世界的には人気であるが、如何せん動きが早すぎるし、テクニックが人間離れしている。X 以降からスマブラは調整ができなくなってきている。X はメタナイト最強に加えて転倒システム。for からはほかほか補正、ガードが超強いやクラウドさん
これは全て個人的な意見です。

参考文献
https://sites.google.com/site/nanakyoussb/home/netosuma/
ななきょうさんという方のサイト。幸せになれる
・ssb64.wiki.fc2.com/wiki/